2023年9月28日(木)に、大学病院救命救急センター 内田康太郎 講師、同シミュレーションセンター 冷水育 助教、およびスタッフの協力のもと、茨城県つくば市の茗渓高等学校1年生9名が来訪し、受け入れを実施しました。
同校では、進路教育?キャリア教育の一環で、自分の進路として興味関心のある分野についてグループで調べ訪問する取り組みを行っており、将来、医療分野への進路を希望している生徒さんから、医学科を中心に見学し知見を深めるため訪問したいと申し入れがありました。
当日は、西新宿キャンパスの教育研究棟(自主自学館)シミュレーションセンターで、救命救急に関する事前質問に対して内田先生が分かりやすく解説していきました。引き続き、内田先生と冷水先生の指導のもと、応急処置の体験学習を実施しました。
■講義担当:内田先生からのコメント
救急?災害医学が興味関心のある分野とのことで、本間主任教授の指示のもと、当科が対応いたしました。総合的な探求学習という授業の一環だそうで、多くの質問を事前に送ってきてくれました。当日は質問に答える形で救急医療、災害時の対応、トリアージ、危機管理等について説明いたしました。
応急処置の体験学習では圧迫止血と固定処置を行いました。圧迫止血は、直接圧迫止血の実践後、CAT(止血帯)を用い、学生同士で実際に間接圧迫止血を体験しました。次に三角巾を八つに折り畳み、傘や雑誌を副子として腕や下腿の固定をシミュレータに行いました。最後に三角巾で腕を吊って固定する方法を、学生がお互いに実践しました。
終始、集中してうなずきながら耳を傾けており、学生の熱心さがうかがえました。
■体験学習担当:冷水先生からのコメント
高校生たちは、声を発したり、瞬きしたりする高機能シミュレータにビックリして興味津々な様子でした。脈拍の測定や呼吸音、心音の聴取などを行い正常と異常の違い、異常の出るしくみなどについて説明しながら診察を実践してみました。身体診察の技術が上がることで、患者さんの身体の声を聴き、迅速な対応に繋がることもあることを説明すると、重要な技術であることを実感されたようです。胸骨圧迫とAEDの使用については、すでに自ら学んでいる生徒さんもおり、積極的に実践していました。なかでも、1分間胸骨圧迫を連続して実施した後は「意外と疲れる。」といった感想があり、質の良い胸骨圧迫の意味を理解されたようです。終始、笑顔で明るく積極的な生徒さんたちで私たちも楽しく演習ができました。
<参加した生徒からのコメント>
通常では体験できない高機能シミュレータを使った医療体験や、将来医療分野で働きたいと考えている私たちにとって大変身になる貴重なお話を伺うことができ、とても勉強になりました。
医療体験では、倒れている人や怪我をしている人の応急手当を実際に体験させていただき、これまでの口頭の指導では曖昧だった点がはっきりしました。そして、救急救命の講義では、DMATやトリアージなどさまざまなことを学ぶことができました。
私は、救急救命医の方はみな初めから緊急な状況においても冷静にてきぱきと適格な判断ができるというイメージをもっていましたが、みな初めからできているわけではなく、現場で沢山の経験を積んでできるようになると聞いて、「今はこんな自分でも、なれるかも!」という自信がわいてきました。
私たちは、今回学んだことを今後の進路選択や、将来のことを考える際に活かしていきたいと思います。
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