2023/10/30
医学科 研究活動

本学医学科第5学年 長内未来さんと清水裕貴さんが第32回日本病態生理学会大会 学部生?修士課程大学院生セッションで「優秀賞」を受賞し、学長賞受賞

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学長賞を授与された長内未来さんと清水裕貴さん

 2023年9月20日に開催された医学科教授会において、林 由起子学長より医学科第5学年 長内未来さんと清水裕貴さんに「学長賞」が授与されました。本賞は、長内さんと清水さんがリサーチ?コースを通して取り組んできた研究結果を第32回日本病態生理学会大会 学部生?修士課程大学院生セッション (2023年8月5~6日開催)にて発表し、優秀賞を受賞したことを讃え、今後の更なる活躍を期待し、授与されたものです。

第32回日本病態生理学会大会 学部生?修士課程大学院生セッション 「優秀賞」受賞演題名

  • 長内未来さん
    『腹部大動脈瘤におけるEP4シグナルとtoll-like receptorシグナルによる炎症増幅機構』
  • 清水裕貴さん
    『ヒト培養細胞における低酸素周期加圧刺激による細胞接着制御因子NDRG1のmRNA発現量変化』
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優秀賞の賞状を手にする長内さんと清水さん

指導教員のコメント細胞生理学分野 中村隆 助教、横山詩子 主任教授)


 長内さんは第3学年より、腹部大動脈瘤が風邪などの感染症により急激に悪化するメカニズムを解き明かすため、細胞培養からmRNA、タンパク質などの発現解析実験の手法を習得し、研究を進めてきました。臨床の先生方が肌では感じているものの、その理由がまったくわかっていない分野において、メカニズムの一端を明らかにしてくれました。
 清水さんは第4学年より、培養細胞から人工血管を開発するプロジェクトに参加?協力してくれました。培養細胞への刺激実験やRT-PCRによるmRNAの発現解析実験を通して、さまざまな細胞種から人工血管を作製できる可能性を見出してくれました。学会での発表内容は、その研究結果をまとめたものです。
 学会では、両名ともに堂々とした佇まいで発表しており、非常に頼もしく感じました。質問にも的確に答えており、お二人の発表までのしっかりとした準備を窺わせる内容でした。なお、両者の発表で用いた結果は全て本人が行って導きだした結果となっています。このような堂々とした発表と的確な質問への回答の姿勢が評価され、優秀賞を受賞できたものと思われます。
 本研究を通じて培った、臨床における問題を抽出してどのように解決するべきかの方法を考え、結果を出していくという姿勢は、医師になってからも必ず活きてくると思います。お二人がリサーチ?コースを通して行ってきた経験を糧に、臨床で生まれる "なぜ?" を解決できる人材になってくれることを楽しみにしております。

受賞者コメント(医学科第5学年 長内未来さん)


 この度は学長賞を賜り、大変光栄に思っております。3年次より研究を始めてから、横山主任教授、指導教員の中村先生を始めとした細胞生理学分野の皆さんに暖かく見守って頂き、そして助けて頂きながら今まで研究をさせて頂いております。今回の学会発表前においても、皆さんご自身の研究でご多忙のなか、親身に相談に乗って下さり、本当に頼りにさせて頂きました。改めて、細胞生理学分野の皆様にこの場をお借りして御礼申し上げます。

 研究活動を通して、新たな発見をしたり同じリサーチ?コースの仲間や研究室の方々と関わらせて頂いたりすることは、私にとって大変刺激的であり、非常に有意義な時間を過ごさせて頂いています。今後も現状に甘んじることなく、研究活動の方にも邁進して参りたいと思っておりますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。

受賞者コメント(医学科第5学年 清水裕貴さん)


 この度は学長賞を賜り、大変嬉しく光栄に思います。はじめに、手厚いご指導をいただきました横山主任教授、中村先生に深く感謝申し上げます。4年生の際、新たに設けられたリサーチ?コースを通じて研究室の門戸を叩く機会を得た私は、細胞生理学分野で研究が進められていた人工血管に興味を持ち、リサーチ?コースおよび自主研究の時間を活用しながら研究を進めさせていただきました。先生方にはご迷惑をおかけする場面も多くありましたが、今回このような形でこれまでの成果を発表することができ、大変嬉しく思います。学生のうちから研究に触れることができる環境に感謝しつつ、より一層努力して参ります。

【本学の学生の研究活動支援の取り組み】

  • 学長賞:医学部学生が在学中に筆頭著者として英文原著論文を発表?アクセプトされた場合、または優秀な業績?研究成果を発表した場合に授与されるもので、学長賞として表彰、賞状および副賞が授与されます。
  • 学生の研究活動支援:本学医学科では、希望する学生は研究室にて指導教員のもとで研究をすることができます。カリキュラムとしても、基礎医学の講義? 実習と臨床医学が終了した第4学年で、「グループ別自主研究」のコースで、希望する研究テーマを選び、約3週間基礎医学の研究室に所属し、研究者の考え方や方法論などを体験し、研究マインドを育んでいます。また2022年4月からは自由科目として「リサーチ? コース」が導入され(2023年度に自由な学び系科目に改称)、さらに学生の主体的な学びを後押しする体制になっています。


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