看護学研究科 専攻、各分野紹介

看護学研究科修士課程は、看護の特徴により<基盤看護学領域><こども?女性看護学領域><療養支援看護学領域><広域看護学領域>の4つの領域を置き、各々の看護の専門性を探求する科目を配置しています。

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<基盤看護学領域> 看護学の基盤となる看護理論、看護技術、看護教育方法を探究します
基礎看護学分野 基礎看護学分野では、これまでの実践で経験したことを振り返り、科学的根拠に基づく看護実践とは何か、経験した現象の看護の意味とは何かについて看護技術の原理?原則、看護の基本的理論を学びつつ探求していきます。また、実践的なシミュレーション学習を通して、観察に必要な確かな技術とクリティカルシンキングを強化していきます。そして、各自が関心を寄せる看護の現象や教育を、研究というプロセスを通じて探究し、修士論文としてまとめていきます。

<受け入れ可能なテーマ>
  • 看護技術のエビデンス?看護技術の開発に関する研究
  • 看護実践の質向上や看護職者個々の職業的発達に資する研究
  • 看護理論の現場での実装に関わる研究
  • 看護基礎教育?現任教育および学習に関わる研究

<主指導教員(連絡先)>

 阿部 幸恵y-abe@tokyo-med.ac.jp

<こども?女性看護学領域>                                                                  こどもや女性の生涯の健康に影響するセルフケアへの支援を探究します
こども看護学分野

こどもたちは生きる力をもち様々な場で生活しています。医療の高度化や社会的背景の影響によって複雑化しているこどもの健康上の問題や課題について、こどもが生活する場のより良い環境のあり方やこどもの持つ力に着目する看護を探究します。

研究コースはこどもに関するケアの課題や実践知をとらえ発信できる力の修得をめざします。将来的に教育研究者として活動することも想定し、後に自立した教育と研究を行うための基礎的な力の修得をめざします。

高度実践看護師コースは、小児看護専門看護師として複雑な健康問題を持つこどもに対する質の高い直接的ケアを行う力を修得するとともに、ケアの質と組織のシステムを改善することのできる力の修得をめざします。

<受け入れ可能なテーマ>

研究コース

  • 健康障害を持つこどもと家族
  • 障害をもつこどもの支援における多職種協働と看護
  • こどもの災害の備え

高度実践看護師コース

  • 健康障害を持つこどもと家族に対する看護実践
  • 小児看護専門看護師の役割や活動

<主指導教員(連絡先)>

 小室 佳文komuro@tokyo-med.ac.jp

ウィメンズヘルス看護学分野

女性を取り巻く健康問題は、単に身体的側面だけではなく、複雑な要因が影響します。その解決には多角的な視野が求められます。本分野では、女性の健康課題を生物学的、心理社会的、文化的視点から広く考察し、環境的、政治的、経済的要因の影響も含めて分析することの重要性を学びます。ウィメンズヘルスケアの主要な概念と理論を深め、エビデンスに基づくヘルスケアを通じて、すべてのライフステージにおける女性の健康課題の解決を探求します。

<受け入れ可能なテーマ>

すべてのライフステージにおける女性とその周囲の人々に対する健康問題に対する幅広いテーマで研究ができます。

<主指導教員(連絡先)>

 田村 知子tamura@tokyo-med.ac.jp

<療養支援看護学領域> 老いや病を抱えながら生きる人とその家族が、どのような場であってもその人らしく生活するための支援を探究します
がん看護学分野

がんは、日本人の2人に1人が発症し、3人に1人が死亡する身近な病です。がん医療の飛躍的な進歩、早期発見?早期治療により、がんは「共存する病」へと変化しました。多様化するがん医療、AYA世代?壮年期?老年期といった各ライフステージに特有の悩みなど、患者?家族が直面する問題?課題はますます長期化、複雑化しています。

本分野(研究コース、高度実践看護師コース)では、がんの診断から終末期に至るまで、がんと共に生きる人とその家族の体験、そこに関わる看護師の実践知に焦点を当て、がん看護の質向上につながるエビデンスの開発に取り組みます。

高度実践看護師コースでは、特に「がん薬物療法看護」「緩和ケア」に専門性の高いがん看護専門看護師の育成を目指します。

<受け入れ可能なテーマ>

  • 診断期から終末期までのあらゆる時期、場、ライフステージにあるがんサバイバーを対象とするテーマ 
  • がん薬物療法、緩和ケアに携わる看護師の実践に焦点を当てたテーマ

<主指導教員(連絡先)>

 平井 和恵k-hirai@tokyo-med.ac.jp

精神看護学分野

精神看護学では、障がいや疾患を有無に関わらず、ストレスフルだと言われている現代社会を生きる人を対象とします。対象を生物-心理-社会/文化的な視点から多面的に理解し、対象の生活におけるパーソナルリカバリーを支援する看護実践を探求するとともに、実践?教育?研究におけるリーダーシップを発揮できる人材を育成します。

研究コースと高度実践看護師コースがあり、高度実践看護師コースでは、狭義の精神科専門看護師やリエゾン精神専門看護師などの育成を目指します。

<受け入れ可能なテーマ>

  • 精神力動的看護に関するテーマ
  • 人間全般のメンタルヘルスの維持?増進に関するテーマ(リエゾン精神看護を含む)
  • 入院中、自宅療養中に関わらず、精神障がいを持つ人とその家族への看護支援の在り方に関するテーマ

<主指導教員(連絡先)>

 小林 信nkoba027@tokyo-med.ac.jp

<広域看護学領域> 対象を個人?家族のみならず地域?世界という広域的な視点からも捉え、人々の健康レベルやQOLの向上のためのアプローチを探究します
公衆衛生看護学分野

公衆衛生看護学では、地域の人たちの健康やQOLを維持?改善する能力の向上や環境の改善を支援することによって、健康の保持増進、健康障害の予防と回復を促進し、人々の生命の延伸、社会の安寧に寄与することを目指しています。これらの目的を達成するために、地域の人たちの健康課題を明らかにし、その課題を解決するためのアプローチを探求できる人材を育成します。

<受け入れ可能なテーマ>

  • 地域の人たち健康課題に関するテーマ
  • 地域の人たちの健康課題解決に関するテーマ
  • 保健師活動?保健師教育に関するテーマ

<主指導教員(連絡先)>

 鈴木 良美ysuzu@tokyo-med.ac.jp

国際看護学分野

国際看護学では、国内外の人々の健康格差解消と健康の保持増進、国際的な看護学の発展に貢献できる人材の育成を目指しています。そのため、看護学のみならず医学をはじめ、政治経済学、栄養学、医療人類学や気象環境学などの多角的な視点から現象をとらえ、対応できるような能力を培うことを目標にしています。そして、修了後は国内外の行政やコミュニティなどで実践活動をおこなえる能力の獲得も狙っています。

<受け入れ可能なテーマ>

  • 世界の看護師不足に関するテーマ
  • 世界の看護行政に関するテーマ
  • 海外の看護教育や看護実践に関するテーマ
  • 国内外の健康格差に関するテーマ ほか

<主指導教員(連絡先)>

 成瀬 和子naruse@tokyo-med.ac.jp

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